Aさんの失敗（特技は考えよう）

 

今日の一言：あなたの特技は何ですか？

これはAさんの就職活動の際の面接での失敗段である。

Aさんは面接前夜、自己分析による対策をしようと心がけたのだが

自分は何が得意であるか、という部分のみがうまく考えつかず、

そのまま面接の日となった。

面接官は３人いた。どれも中年のおじさんだ。最初はAさんの故郷

である鹿児島の話で盛り上がった。鹿児島弁を披露したり、特産の

黒豚の話がおじさんたちを喜ばせた。

しかし、「それではAさんの特技は何かね」と一人の面接官が聞いた時、

Aさんはやはり一瞬止まってしまったのだった。

特技、思いつかない。

学生時代にはそれなりに部活動やサークルに励みはしたのだが、

特に成績もおさめていないのである。

数秒止まったAさんを面接官のおじさん共は怪訝な目で見つめる。

もう、こうなったらやぶれかぶれだ！

「つ、、、綱引きです！」

Aさんは幼少の自治会の運動会で一人綱の先頭をつかんだ自分を思い出し、

そう叫んだ。「綱引き、、？でもあれは個人競技でなく団体競技だから

あなたが得意がどうかは言えないんじゃ。」面接官の顔は凍った・・・


はい、しっかり特技は考えて面接に挑みましょう。